歯周病の豆知識

歯周病は治らないと思っていませんか?治ります!

歯周病とは歯と歯ぐきの間から入ったバイ菌が、歯肉に炎症をひき起こし、さらに歯
肉の中にある歯槽骨(アゴの骨)を溶かしてしまいます。
歯周病は、歯の骨の病気です。歯の周りにある骨が溶けてしまうので、歯がグラグラ
になってしまいひどくなると、歯がすべて抜けてしまうことになります。
適切な早めの治療を行えば、骨を活性化することができますので、自分の歯を失う
ことはなく健康な歯を保つことができるはずです。

なぜ痛みを感じないのか?

症状

歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット)に細菌が入り、歯肉が炎症を起
こし赤く腫れて、歯磨きをすると血が出ます。 でも痛みは全くあり
ません。 「痛みを伴わず徐々に歯周組織を破壊し、 歯が自然に
抜ける病気」これが歯周病です。なぜ痛みがないのか?
「骨をつくる細胞」と「骨をとかす細胞」が協力をして、 歯を支える骨の健康を保って
います。 そこへ歯周病細菌がやってくると、歯の周りの環境が変化します。この変化
が歯を支える骨に大きく影響し「骨をとかす細胞」の活動を異常に活発にし、 歯の周
囲の骨を溶かします。 「骨をとかす細胞」は私たちの体をつくる細胞の一員なので、
変化に気づきにくいのです。進行すると、 歯肉の中にある歯を支えている骨(歯槽骨)
が溶けて、膿が出たり歯がグラグラしてきます。 この時期になると、 やっと痛みや腫
れをともないます。 そして、最後には歯が抜けてしまいます。歯周病はかなり進行し
ないと症状が出てこない、ほおっておくと歯がなくなってしまう病気です。

痛みが出たり「歯周病かな?」と自覚できるくらいになってからでは遅い!そこで簡単
に歯周病かどうかのセルフチェックをできます。

歯周病セルフチェック

  • 歯を磨くときに血がにじむことがある
  • 食べ物が歯に挟まりやすくなった
  • 口の中がネバネバする
  • 歯肉が赤く腫れている
  • 歯肉が白っぽくブヨブヨした感じになっている
  • 風邪を引いた時に歯肉が腫れることがある
  • 以前より歯が伸びたような気がする
  • 口臭が気になる
1つでも気になる症状があれば、定期健診にお越しください。

歯周病と全身疾患とのかかわり

全身疾患

歯周病が、日本の死因第2位以下の心疾患、脳血管
疾患、肺炎と関連するとともに、生活習慣病で、 さま
ざまな合併症を引き起こす糖尿病にも影響を及ぼし
ています。
歯みがきをサボって油断していると悪玉微生物がお
口の中に増殖し、虫歯や歯周病を引き起こしていま
す。その悪玉微生物がのどから気管支、肺にまで入
り込んだり、歯茎の中の血管にもぐり込み、血液とと
もに全身の臓器へと運ばれていき、全身の病気へと
変わっていきます。

歯周病によってリスクが高まる全身疾患の例

誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)
心臓・脳

細菌性心内膜炎、心筋梗塞・脳梗塞
すい臓

糖尿病

喫煙は歯周病の最大のリスク要因

タバコに含まれているニコチンが体内で変化し歯周病菌とたたかう免疫力の正常な
機能をうばったり、細胞の働きを止めたりします。
ニコチン作用によって、歯周病の症状である歯肉の炎症や腫れが現れてきません。
気づいた時には・・・手遅れになってしまう場合もあります。
歯だけではなく体にも害を及ぼすタバコ。
出来るだけ多くの歯を維持して健康な状態でいるのには“禁煙”が必要です。

歯周病菌に破壊された歯